最近「出戻り社員」を受け入れる企業が増えてきた、
という記事を何度か見かけました。
一度は退職した社員を受け入れる制度を整える企業が
増えているそうです。
「出戻り社員」の一般的なイメージ
この「出戻り社員」に対する待遇について
私は違和感を感じていました。
なぜ「出戻り社員」に対して、
特別な受入れ体制が必要なのだろう?
という違和感です。
それは私が外資系企業にしか勤めてないからかもしれません。
コンサルティングでご支援したクライアントでも
同じような違和感を感じました。
そのクライアントはクリエイティブ商品を扱う会社で
特殊なスキルが必要です。
採用が大変だ、と言うので、一つの方法として
かつて在籍していた人たちに声をかけてみる、
という提案をしました。
ところがご担当者は「はぁ?」というリアクションでした。
お話しを聞いているうちに、退職者=裏切者のような
感覚を持っていることに気付きました。
日本の企業、特に中小企業だとそういうものなのかも
しれないですね。
仲間として一緒に頑張ってきたのに、
ある日突然転職で出て行ってしまった。
そういう人に戻ってきてほしくない、
そんな言い方でした。
環境の違い
外資系では転職はごく普通で、特に金融業界では
人の動きが活発でした。
多くはありませんが「出戻り」もあり、
みんな普通に受け入れます。
転職を何度かしてきた私としては、
ちょっとビックリするリアクションでしたね。
でもこれが多くの日本人の素直な感想かもしれません。
「出戻り社員」への期待
そういう中で、今「出戻り社員」を歓迎する、
という動きが出てきている、と言うわけです。
一度働いた経験があれば、まったくゼロの人より
即戦力としての価値があります。
それに一度外に出た人が「戻ってきたい」と言ってくれるのは、
むしろ良いことではないでしょうか?
「戻る価値のある職場」と言うことですからね。
まして、外で学んだことを活かしてくれることだって可能です。
もちろん在職中に問題が無かったことが前提ではありますが・・・。
もし皆さんの組織で、「一度は辞めたけど戻りたい」と
言ってくる人がいたら検討してみてくださいね。