最近スポーツ指導者の「聴く力」について書いた
記事を立て続けに目にしました。
今回は「聴く力」について書きたいと思います。
常に学ぶ姿勢
一つ目の記事は柔道男子の代表監督、井上康生氏で
「指導者は聞き上手であれ」というタイトルでした。
監督の立場で選手と接する上で、その重要性を
痛感して意識されているそうです。
代表のトレーニングウエアの色について意見を
募ることが始まり、選手から考えを引き出す
ことに注力しているそうです。
自分のやり方に固執していると、変化に
対応できなくなることもある。
変化に順応できなければ淘汰されるのが、
ダーウィンの進化論。
だから指導者は常に、学び吸収し続けなければ
ならない、と結んでいました。
こういう姿勢が前回のリオデジャネイロ・
オリンピックで男子柔道の復活を可能に
したのかな、と感じました。
周りの意見を聞いて、最後は自分で決める
もう一つの記事は6月30日に日経新聞に
掲載された「西野流『聴く力』結実」です。
ベルギー戦の前、決勝トーナメント進出を
決めた時ですね。
今までの監督は自分のスタイルや戦略に選手を
当てはめるやり方だったそうです。
でも西野監督は選手やスタッフの意見を取り入れ、
いい意味でこだわりがないのです。
実際に本田選手も「西野さんのすごいところは
人の意見を受け入れること」と評していました。
これを読んで、今までの監督がどれだけ周りの
意見を受け入れてなかったのか・・・
とも思いました。
その結果、ランキング3位のベルギーに一時は
2点先制してからの惜敗でした。
私のコーチングの師匠も言っていました。
西野監督になってから、選手がプレー中に監督の
ことをあまり見ないで、自分たちで考えてプレー
している、と。
私は気づかなかったのですが、今まではプレー中に
しょっちゅう監督の指示を確認するために振返って
見ていたそうです。
これは大きな変化ですよね。
求められるリーダー像
こういうことを見聞きすると、今の時代に
求められるリーダー像は、周りの能力を
引き出して伸ばしていくことだと感じます。
コーチングでは「聴く」スキルをとても
大事にしています。
私の師匠は「てにをは」にもこだわり
クライアントの微妙な変化まで読み取ります。
これからはそういうコーチ型のリーダーシップが
求められていると考えています。