緊急事態宣言が解除され、部分的にテレワークを残しつつ出勤するようになる人も多いと思います。
この数カ月に私たちが経験したことは世界レベルで未曽有のことでした。いろいろな不安を抱えながら、外出を自粛し、テレワークで仕事をしてきました。
感染したらどうしよう、
仕事はこの先どうなるのか?
会社は大丈夫?
こういった不安は極めて健全で正常な反応です。
3月末以降、8万5千人規模でテレワークを実施してきた富士通がストレス度合を調査したところ、「抑うつ感」や「不安感」を訴える社員が昨年秋より5ポイント増えたそうです。
特に新入社員は全社平均より10ポイント高かったということで、とても心配です。
1対1面談で不安を取り除く
テレワークだと誰に相談していいかわからない、というようなこともよくあります。
相談しやすい環境を整えるためにも、特に新入社員や若手社員とはこまめに1対1面談を行ってどんなことに不安を感じているか丁寧に聞いてください。
こういう面談で大切なのは「聞く」に徹底することです。
相手の状況を理解することが目的ですから上司は「聞く側」に徹して、相手が言った内容について評価したり、アドバイスしないことです。とにかく「聞く」、そして「受け入れる」それだけです。
そうすると相手も「聞いてもらった」という安心感を得られ、不安が軽減され、上司への信頼度も増します。次に何かあった時もすぐに相談してくれるようになるでしょう。
話しを聞いていて深刻な様子であれば人事や産業医に相談してみてください。
上司やリーダーの立場にいる人は何かあると「アドバイスしなければいけない」と考える方が多いですが、それは状況に応じます
相手がアドバイスを求めている時はいいですが、ただ話しを聞いて欲しい、という時もあります。そういう時にアドバイスをしてもそれは逆効果です。
相手がどういう状態なのか分からない時は聞いてみてください。
「話してくれてありがとう、私にできることは何かありますか?」
本人がアドバイスを求めていれば「アドバイスしてくれませんか」と言うだろうし、そうでなければだいたいの場合「聞いてほしい」時です。
特に男性は評価したりアドバイスを始めることが多いので気をつけましょう
オンライン上に雑談の「場」をつくる
面談の他にはチャットなどで「雑談」する場をつくることです。
別のブログ記事でも話しましたが、「雑談」専用のチャンネルやスレッドをつくります。そうすると何か困ったときや相談したい時に、ここに投稿すれば誰かが反応します。
少なくとも誰にも言えない、ということにはなりません。
ストレスチェックのツールを今なら無償で提供してくれている会社が幾つかあります。ネットで検索すればすぐに出てくるので、テレワーク明けの今こそ実施するとよいでしょう。