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キャリア開発を会社任せにする危うさ

キャリア開発を会社任せにする危うさ

世界の大手会計事務所PWCが「デジタル化がもたらすもの」をテーマに11ヵ国で実施した調査結果を見て、私は唖然としてしまいました・・・。

 

この調査はPWCがアメリカや中国など11か国、2万2千人、日本では2019年11月に社会人約2000人を対象に調査した結果です。

 

新たなスキル取得を行っている人の割合は日本では29%、諸外国全体では85%。日本では就職した後の継続的なスキルアップへの意識が低いことがわかります。また「新たなスキル習得の機会は政府や企業が提供してくれるもの」という受け身的な姿勢であることもわかりました。

 

こういった姿勢が、テクノロジーがどんどん進化し変化の激しい時代では取り残されるのではないかという懸念を感じさせます。

70歳定年と企業の寿命

日本は終身雇用が長く続いた結果、「キャリアは会社が準備してくれるもの」という意識が強いです。でもこれからは働く人は一生の間に1-2回は転職を経験する時代になってきます。

 

企業の寿命はどんどん短くなっています。1980年代は一つの企業が「繁栄を謳歌できる期間」として平均30年くらいとしていました。

 

企業の寿命については、いろいろな計算方法がありますが、例えば東京商工リサーチによると2018年に倒産した企業の寿命は23.9年。帝国データバンクの調査では企業の平均年齢は37.16歳、というデータもあります。

 

長くても35年くらいでしょうか。

 

一方、私たち働く人はどうでしょう。今は70歳定年が国会で審議されています。大卒で働いたとしても、48年働くことになりますね。

 

そうすると、一つの企業で新卒から定年まで面倒をみてもらえる可能性が少なくなっていく、ということになります。仮に会社として存続はしていても、青色吐息でいつどうなるかわからない、では心配ですよね。

 

ですからこれからはおそらく一回は誰でも転職を経験することになります。

転職でキャリアアップするために必要なこと

そうすると、どんな仕事をしたいのか、自分にはどんな強みがあるのか、そういったことを明確に理解して、自分が労働市場でどれだけの価値があるのか、客観的に把握する必要がでてきます。

 

これが出来ていなくても転職はできるかもしれません。今は究極の人手不足ですから、紹介会社に登録すれば、いくらでも仕事を紹介してもらえるでしょう。

 

でも他人任せの転職でいいのでしょうか。

 

他人任せで仕事を決めた人は、入社後に何か不満があっても、「あの人がいいというから入社したのに」と他人のせいにします。おそらく一時が万事そういう思考で、それは他人が決めた人生を生きている、ということですよね。

 

どんなキャリアを築きたいのか、自分で考える。自分の価値を上げたければ、自己投資でスキルアップしていく。それは自分の人生をどう生きるかにもつながります。

 

他人任せの人生にするのか、自分が考えたシナリオを生きていくのか、人生は選択の連続です。

自分で決めて、自分の人生を生きていきたいですね

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