ご存知の方も多いと思いますが2019年4月より
有給休暇取得の義務化が始まります。
私がお伺いしている企業で社員の方に
ヒアリングしてみました。
「来年から最低でも年に5日の有給休暇取得が義務付けられます。
皆さんの職場で年に5日の休暇を取れますか?」
という問いに対して、
「みんなで交代して取るので問題ない」と言う回答が
半分以上はあったのでまずは安心しました。
ただ、こういう回答もありました。
「休めと言われたら休みます」
どちらかと言うと消極的な意見ですね。
いろいろな思いがあると思います。
「頼みづらい」
「休んで他の人に頼むくらいなら自分でやる」
仕事が好きでやっているのに、なぜ無理やり
休まなければいけないのか?という意見もあります。
「休む」ことの罪悪感
ただ日本では「休むことに対する罪悪感」を
感じる人がいまだに多いようです。
旅行予約サイトのエクスペディア・ジャパンが
2018年9月、世界19か国・地域で働いている
18歳以上の男女を対象にインターネットで調査したそうです。
有効回答は11,144人。
有休取得率は19か国中最下位で50%。
次に低いオーストラリアでも70%ですから
ダントツで最下位です。
日数でも日本は10日で最下位、アメリカ、タイと同数のようです。
取得日数が多いのは、バカンス文化が浸透している
ヨーロッパが多いですね。
有給休暇を取得しない理由の1位は「人手不足」
「責任感が強く、職場の状況を気にし過ぎて
休暇を取らない人が多いのでは」と分析しています。
実際、「有休の取得に罪悪感を感じるか?」と言う質問に
日本人の58%が「罪悪感がある」と回答したそうです。
もちろん世界で最も高いです。
確かに休む時には他の人に頼まなければいけないこともあります。
でもそれは「お互いさま」ですよね。
お互いに休んだ時のバックアップをすることで、
仕事が「属人的」ではなくなります。
そうすると担当者が不在の時に何か急な事態になった時も
他のスタッフできちんと対応することができます。
上位者から行動する
何かを変える時、私はいつも経営者や管理職から
率先して行動してもらうようにします。
ですからこの場合も、経営者や管理職から
まず休暇を積極的に取ってもらうことです。
そうすることで周りも取りやすくなります。
またこれは人材育成の面からも効果的です。
管理職が休む間にサポートすることで、
部下の育成にもつながるのです。
部下が出来ることがわかれば通常業務の
権限委譲も進めやすくなりますね。
そうすれば管理職の皆さんは本来のマネージメント業務のための
時間を増やせることにもなります。
経営者や管理職の皆さん、
周りに休んで欲しければ、まず皆さんが休暇を取ってください!